CFFプログラム、なにが青年を変化させるのか!?

去る11月14日。

「第4回CFF青年育成ビジョン検討会」を実施しました。

※青年育成ビジョン検討会とは?
→CFFが向き合ってきた青年たちがどう育ちあってきたのかを振り返り、そんな青年たちが今後どう育っていくべきなのか、ビジョンを明らかにしようというプロジェクト。

CFFが青年育成ビジョンを考える目的

■会の目的(2016年)

青年が世界・社会の問題を自分事として捉え、より良い社会や地域へと変えていく担い手となるための育ち合いの場つくりについて、議論を深め、ビジョンを描く。

■目指す成果物(2016年)

教育機関等に向けた青年育成についてのプレゼンツール

■メンバー

・若者、青年の問題に取り組んでいる実践者

・CFFの活動メンバーまたは経験者

・CFFジャパン理事、事務局

※目指す成果物というのは、とりあえずのものです。


第4回目の今回は、CFFのプログラムやCFFの場を通して、青年が変容していく仕組みの解明を行いました。

初めてCFFに参加する青年の口からは、「自分のことがキライ」自分に自信がない」「今の生活を変えたい」「自分を変えたい」という言葉をよく聞きます。

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ですが、プログラム後には、「自分に自信が持てるようになった」こんな自分にも価値があることがわかった」「人のために何かしたい」「生きる意味を見いだせた」という意識の変化が顕著に見られます。

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—いったい何がそうさせるのか??—

CFFプログラム参加者やリーダー経験者、外部講師を交えてそのメカニズムについて話し合いました。

大きな要素として挙げられたのは

「シェア」と「ケア」

日常生活において、“自分自身について”や、“生きる上で大切なこと”など、考えたこともなければ、それを他者に素直に話す機会ってなかなかありません。

CFFプログラムでは、そのような機会をセミナーなどで意図的に作っています。
自分と向き合い、ありのままの自分をさらけ出して、それを他者が受け入れてくれる。
言葉にならない感情や、うまくいかないことをも認めてくれる。

この経験が、「自分を認める」ことに大きく作用しているようです。

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[夜の話合いの時間が終わった後の様子] 
また多かったのが、リーダーがキャンパーに真摯に寄り添う姿にあこがれた、といった意見や、自分が認められた(ケアされた)から他者を認めたい(ケアしたい)と思うようになった、という意見。

海外という非日常での共同生活の中に、

・新たな価値観や衝撃との「出会い」や
・それらによる衝突や共に解決を目指す「体験」

という変化のきっかけがあり、それらが「シェア」によって、強固なものとして自分自身に根付いていく。

これが変化のメカニズムとして考えられるのではないか。

そんな1つの道筋が見えてきました。

これが正解なのかはまだわかりませんが、引き続き検討していきながら、「そんな変容を遂げている青年たちが今後どう育っていくべきなのか」という“CFF青年育成のビジョン”の大詰めに取り掛かっていきます。

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次回検討会は1月。
この会に興味のある方は、ぜひ事務局までご一報くださいね!

順天高校 ✕ CFF協働事業

CFFは2014年から、北区にある順天高校と協働で8日間のフィリピンフィールドワークを実施しています。今年は9月末に13名の生徒がフィリピンに渡りました。

生徒達はフィリピンの社会課題をそれぞれテーマにして現地で調査や実践活動を行い、厳しいフィリピンの現実やそこに生きる人たちと向き合いました。

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[フィリピンのスラムにも訪れました]

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[現地の子ども達に向けて、うがいのワークショップ]

帰国後、生徒達は様々な場所で、現地で得た気づきに加えて、テーマに関する調査の結果や提言を発表しています。

生徒たちは授業、部活(なかには全国大会に出る部活の部長までいます!)、定期試験と模試もあり大忙しですが「フィリピンに行った自分たちになにができるのか?」「フィリピンでもらった温かさや優しさを形にしていきたい。」

そんな思いを持って、発表準備に時間を割き、使い慣れないパワポに悪戦苦闘しながらがんばっています。

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[生徒たちでプレゼン内容を考えている様子]

まだまだ荒削りな部分もあり上手くできないこともありますが、フィリピンで得た大切な思いを心に未来へ向かう彼女たちの将来がとても楽しみです。

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[11月10日 筑波大学付属坂戸高等学校主催のSGH合同発表会の様子]

次の発表は12月17日(土)13時から立教大学で開催されます。どなたでも参加いただけますので興味がある人は是非足を運んでみてくださいね。詳細はこちら(https://goo.gl/fLAr5c)から。

 

 

CFF20周年わたしの想い。

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永嶋美南さん(あだ名:もみんちゃん)第99回フィリピンワークキャンプ参加した後、2016年に始まった事務局ボランティアチームとして活動。現在は「CFF20周年プロジェクト」の20周年記念パーティー企画メンバーとして活躍しています!そんな彼女のCFF20周年への想いを教えてもらいました。

 

−20周年記念イベントに関わるきっかけは?

 事務局でボランティアしていたとき、CFFでなにかやりたいと思っていたんだよね。そのとき職員にこのプロジェクトに誘われて、楽しそうって思って参加を決めたんだ。

 

冊子作りのミーティングに参加して、メンバー一人ひとりが持つ20周年への想いを強く感じて驚いた。あと、社会人が仕事終わりに、ミーティングに来て本気で話し合っている姿に感動した。みんなが大切にしている場所にいれることがすごく嬉しい。

 

みんなが言葉の1つ1つに想いをこめていて、素直にこの人達はすごいと思ったよ。イベントへの思いについて深めている姿をみて、自分の考えを持つ大切さとか、自分が何をしたいのかという部分を、私自身ももっと深めるようにしていきたいと思った。


−もみんちゃんのパーティーへの想いは?

 普通にしていたら出会えない人との出会いがCFFにはたくさんある。ただのイベントではない、CFFらしい場を作りたいって思ってる。


 私にとってのCFFのイメージは公園なんだよね。子どもの頃によく行くようなところ。学校とか家とかではない、特別な場所。居心地がよくて、チャンスがたくさんあって、たくさんの人と関われるようなね。だから、CFFのプログラムも、このイベントも、参加する人には温かさを感じてもらって、多くの気づきを得てもらえるような場であってほしい。人生とか悩んでいる人にもぜひ参加してほしい。

 今回のイベントは、自分の身近な大切な人にCFFを知ってもらうことも目的だから、自分がCFFを好きな理由も感じてもらえる場にしたいんだ。あと個人的には、親世代には、このイベントをきっかけに、海外にいくことに寛容になってもらえるといいなぁ。社会人10年目とかの古株さんたちも、新キャンパーも、みんな楽しめて、CFFを応援したいと思えるパーティーにしたい。そう、とにかくみんなに楽しんでほしい!

 

CFF20周年記念パーティーのお知らせ♪

CFFは設立から20年が経ちました!

そこで、CFFが社会に提供している価値を見える化し、それを周りの人に伝える事のできる冊子を作ることに大奮闘中です!今回のイベントでは、20周年のお祝いと共に、冊子のお披露目を行います!

あなたの周りの大切な人に読んでもらいたい冊子になっていますので、大切な友達や家族を誘ってパーティーにくれたら嬉しいです!もちらん1人での参加も大歓迎です^^

参加申込フォーム:https://goo.gl/IPkrFd

CFFリーダーを終えて。

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白石司さん(しらいしつかさ)2016年夏フィリピンスタディツアーのプログラムリーダーとして、フィリピンの社会課題の現場を日本人大学生17人と共に9日間学び考えてきました。そんな彼が、リーダーを終えて今自身が感じている事を書いてくれました。

 

 今年の夏、第32回フィリピンスタディツアーのリーダーを務めた白石司です。 今回は第1号CFFサポーター通信にCFFプログラムリーダーの集大成である、事後研修を通して学んだこと、そしてリーダーを終えて今感じていることを書きました。

 私の事後研修への想いは、プログラムに参加したみんなに事後研修が終わった後に、何か具体的な「変化」や「決心」があってほしい、という気持ちを込めて事後研修を作っていきました。

この想いが生まれたきっかけは、はじめて私がCFFプログラムに参加した時、現地ではたくさんの気づきを得ましたが、それが実生活になかなか活かす事ができず、プログラムに参加して得たことは仲間だけだったと気がつき、モヤモヤしていたからです。

「自分と同じ道を、他のみんなに進んでほしくない。」「現地で得た気づきを行動に移してほしい。」そう考え“自分の理想の未来”についてみんなで語り合い、それを実現するためにどう行動するかを事後研修で考え話してもらうことにしました。

“自分の理想の未来”というテーマに対して、そもそも理想を持っていない人や、持っていてもどう行動していけばいいのか分からない、という人ももちろんいました。

しかし、その中で「これからも理想の未来を考え続け、行動を起こしていく!」と話してくれた人もいました。プログラムリーダー8人で考えたテーマと真剣に向き合ってくれた参加者の姿を見るのはとても嬉しく、また本当に感謝だなと思いました。

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 [事後研修最後の全体写真]

 私がCFFリーダーを通して学んだことは、人との関わりです。私はリーダー生活中、CFFの仲間から孤立してしまった事がありました。その原因は、仲間と考え方が合わず話し合うことをやめてしまったからです。

「私はなぜ孤立してしまうのか、仲間達は自分をどう思い、自分はみんなをどう思っているのか?」人生で初めて本気で他者と、自分について考えられるようになりました。その結果、自分が仲間の意見を受け入れず、「なぜ相手がそう思うのか。」と相手の立場になることをやめてしまったことが、孤立してしまう全ての原因だったと気がつきました。

参加者に考え続けてほしいと願っていた自分が、それができていなかったと分かりました。この経験から私は、CFFで学んだ「傾聴」を活かし自分と相手の思いをしっかり聞き、みんなの為になにができるのか考え行動し続けていきたいです。

多くのことに気づき、築かせてくれたCFFリーダーという貴重な経験が得られたことに、心から感謝だなとリーダーを終えて今感じています。本当に、本当にありがとうございました。

 

CFFマレーシア新しい家族♪

 7月29日に9歳の男の子が入所しました。5月に入所したRichie(リッチー)の弟で名前はRehjen(レジェン:以下レジェンと表記)です。

CFFマレーシアから車で約7時間、約200キロほど離れた村からやってきました。CFFマレーシアに来たばかりのころでも、そこまで緊張した状態が続くこともなく自然と施設の生活や他の子どもたちとの関係を作っていました。

 

 入所したばかりの時は栄養状態もよくなく、お兄ちゃんのリッチーと一緒に定期的に病院へ検査を受けに行っていました。そんなレジェン、CFFに来てからというもの3度の食事はいつもご飯てんこもり!「9才なのに、そんなに食べられるの??」というほど山盛りのご飯とおかず、おかわりも必ず一回以上するという食べっぷり。体もどんどんまるまるしてきてしまいました…。自分の村にいたときには食事をしっかり取れないことも多く「食べれるときに食べる!」という癖がまだ抜けきっていないようでした。

 CFFマレーシアでの生活を通し、食べることに心配する必要がないこと、安心してここで生活していいのだということを、レジェン自身が心から実感できる日が一日も早くくればと願います。

f:id:cff_japan:20161108160543j:plain[子どもたちは遊びに夢中。カメラに全く気づいていません笑]   

 

 さて、そんなレジェンの入所から間もなく、2016年夏シーズンのプログラムが始まりました!レジェンにとっても初めてのキャンプです。最初の方こそ緊張もあり、どこか笑顔もぎこちなかったレジェン。しかしキャンパーたちのワークの様子を見たり、食事やお皿洗いをキャンパーたちと一緒にしたりする中で、次第に緊張もほぐれていきました。目が合うと可愛らしい笑顔でニコニコしてくれて、キャンパーたちの疲れを癒してくれました。

 キャンプ真っ最中の9月には、小学校最高学年の全国統一テスト、またハリラヤハジというイスラム教のお祝いが重なり、約2週間学校が休みの時がありました。普段は学校で中々交流の時間ももてないこともたり、せっかく子どもたちがいるから!と、キャンパーたちがアクティビティーを考え実施してくれました。

 行ったのはハンカチ落としとフルーツバスケットフルーツバスケットでは一人一人に自分の名前とフルーツの名前が書かれた名札が配られました。自分の名前が書かれた名札を嬉しそうに胸につけるレジェン。いざゲームが始まってみると…

とにかく弱い!特に「フルーツバスケット」のかけ声で全員が移動となったときは、空いている椅子があるのに気づかないのか、人を押しのけてまで座るということができないのか…気づくといつも鬼になっていました。それでも、どんなに負けてもいつもニコニコ、キャンパーたちとの初めてのアクティビティーを楽しんでいました。

f:id:cff_japan:20161108160710j:plain[ハンカチ落としをしている様子]

 

 キャンプも終盤の9月17日、CFFマレーシアに来てから初めての誕生日を迎えました。最近CFFマレーシアでは、子どもたちのお祝いをするときもスタッフではなく、年長の子どもたち中心にプレゼントの準備や、お祝い会のMCをしています。

お兄ちゃんのリッチーはじめ年少の子どもたちはプレゼントづくりをこそこそ行い、年長のマックスウェルやアーノルドはハッピーバスデーソングをギターで弾けるようにこそこそと練習していました。この日夕食時、キャンパーたちも集まる中、みんなでバースデーソングを歌い子どもたちお手製のプレゼントを渡しました!

 始めての誕生日、大勢の前で祝われ戸惑いぎみだったにも関わらず、キャンパーやスタッフ合わせて50人近くの人の前で「ありがとう」と笑顔で伝えることができていました。物怖じせず、自分の言葉を堂々としっかりと伝えられるレジェン。これからの成長がとても楽しみです!

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