Kiroroプロジェクト報告 〜玉城千春さんがマレーシアに来訪されました〜

こんにちは、荒木智哉(ともや、MST2, 4L,6AD,PST18,元理事)です。

昔、MCP(マレーチルドレンプロジェクト)という国内活動チームで

 

「不法移民集落の子どもたちのために、Kiroroをマレーシアに呼んで希望を感じてもらおう」

 

という大胆な企画がありました。

そして今年3月、なんとKiroroのボーカル玉城千春さん御一行がCFFマレーシア、そして不法移民集落に来たという奇跡的な場に私は居合せることができました。

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事の始まりは10年前、私がマレーシアスタディツアー第2回に参加した時のことでした。

 

フィリピンのミンダナオ島からマレーシアへ不法で入国してくる人たちが集まる林の中の集落へ訪れました。

不法移民集落と呼ばれています。

 

当時、ミンダナオ島では紛争などが相次ぎ治安がとても悪く、法を犯しても少しでも良い環境へ行こうとする人たちが少なくありませんでした。

 

もちろん不法なので、警察に追われたり、立ち退きで家を壊されたり
厳しい環境に住む人たちでしたが、そんな中、子どもたちの笑顔がキラキラしていたのに驚かされました。

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そして、日本の青年、そこにいる人たち、子どもたちと共に、ある歌を歌いました。それがKiroroの「未来へ」。

 

なぜかわかりませんが、マレーシアに住む多くの人がこの曲を知っていました。


「ほーら、足元をみてごらん。

これがあなたの歩む道、
 ほーら、前を見てごらん

あれがあなたの未来」


この歌を歌いながら、この子どもたちの現実をみると、とても残酷に思い胸が苦しくなりました。

 

それと同時に、意味はわからなくてもこの歌を歌う子どもたちの姿に、頭では理解できないような希望の光を感じました。


とても悲しく心が締め付けられる、

それなのになぜこんなにもあたたかく私の心は照らされているのか、そんな不思議な体験をしました。

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そして日本へ帰国してすぐ、沖縄でKiroro玉城千春さんのライブがあるのを知りました。


私は、本当にかけがえのないものをもらったあの曲を歌うKiroroにとにかく感謝したいと思い、マレーシアでの出来事を綴った手紙とマレーシアの様子のミュージックビデオを持って沖縄まで行きました。

ライブのスタッフに

 「千春さんに会えないか」

 と聞いて、当然ダメでしたが、手紙を渡してほしいとお願いしました。


そしてライブを聴いていて、一番最後にあの「未来へ」が歌われました。

 

涙が止まらず「やっぱり直接話そう」と強く決意し、約2時間出待ちをし、なんと話すことができました。

ライブ前に私の手紙を読んでくれていて、マレーシアで「未来へ」が歌われていることを知らなかったと話してくれました。

 

あまり長い時間は話せませんでしたが、とにかく感謝を伝えていた自分がいました。


それから3年くらい経ち、当時CFFの活動を共にしていたMCPの人たちと、

「不法移民集落の子どもたちに少しでも希望を感じてもらうためにKiroroをマレーシアへ呼べるといいね」

という話が出て、手紙を事務所へ送ったり、会える保証もないのに沖縄へ行ったりしました。


様々な場所を訪問し情報を仕入れて、本人には会えなかったのですが、何とか千春さんのいとこにその手紙を渡すことができました。

それからは、その企画はKiroro次第ということで、成すすべがなく、歳月が経つにつれ次第に忘れていきました。

 

そんな折、CFFジャパンの代表理事の安部さん知人が、Kiroroのボーカル千春さんとママ友であることが昨年に発覚。

千春さんと安部さんの奥さんが実際に会うことになり、その流れでマレーシアのことを話したところ、私のことも覚えていてくれたことがわかりました。

そしてなんとお忍びでくることになったのです。

 

 初めてのアプローチから10年経って、1つの実を結んだのです。

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様々な人の存在を通して与えられたKiroro玉城千春さんのマレーシア訪問。

そしてライブ会場ではなく、不法移民集落という世から見えないようにされた場所で「未来へ」が本人によって歌われたこと。

 

その光景はあまりにも美しく、この出来事に関わるすべての存在が色を持ち、あの集落にいる人たち、子どもたちと1つとなり「ここに美しい虹が描かれている」そのような“よろこび”に包まれました。

私はある聖書の言葉が思い浮かびました。

「わたしは植え、アポロは水を注いだ。しかし、成長させてくださったのは神です。ですから大切なのは、植える者でも水を注ぐ者でもなく、成長させてくださる神です。植える者と注ぐ者とは一つですが、それぞれが働きに応じて自分の報酬を受け取ることになります。」と神の啓示を受けたパウロが言っています。

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まさしく様々な人を用いられ、あらゆるところから出会いや出来事が取り計られ、今回、小さく貧しい人たちが祝福された場が生まれたこと、計り知れない大きな恵みの中で私たちは無償で恵みをいただき、さらにその受け取った恵を自らが与え、シェアしていく、その働きに応じて祝福をいただいているだと感じました。

 

ここでは書ききれないことも多くあります。もっと話が聞きたい方、実際の映像が見たい方は、気軽にご連絡ください。

荒木智哉 avalon.cff@gmail.com